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オンライン工場見学を採用に活かす|製造業の事例3選

オンライン工場見学を採用に活かす|製造業の事例3選

「学生に工場を見てほしいのに遠方の学生には来てもらえない」

「取引先の製品が映り込むので権利上、工場をそのまま撮影できない」

「安全上の問題で見せる事ができない」

製造業の採用担当者からよく聞くお悩みです。その解決策として採用に取り入れられているのがオンライン工場見学です。

この記事ではオンライン工場見学の作り方を3つに分け、それぞれ採用に活かしている製造業を1社ずつ紹介します。自社の工場に合う作り方と使い方を考えるときの参考にしてください。

※記事の数字と各社の情報は2026年10月時点で公表されているものです。

窓辺のホームオフィスと工場画面 (1).png

1. 採用向けオンライン工場見学の3つのパターン

オンラインで工場見学を実施する場合、3つのパターンがあります

作り方によって見せられる場所も向いている現場も変わります。違いを押さえておくと自社に近い事例を見つけやすくなります。

採用向けの見学で学生に見せたいのは製品の作り方より入社後に働く職場です。どう見せるかで作り方は「写真と解説で巡る」「実在の工場を撮影」「3D空間を一から作る」の3つに分かれます。

オンライン工場見学の3つの作り方 (1).png

2. 作り方ごとの事例3選

作り方が同じでも見せる場所や使う場面は会社によって違います。3社とも同じ順番で並べています。困っていたことが公表されていない会社はその行を省いています。自社に近い使い方を見比べてください。

2-1 ファナック:写真と解説の見学を「現地見学につなげるための入り口」にする

ファナック_バーチャル工場見学.png

【画像】ファナック 新卒採用サイト「バーチャル工場見学」(出典:ファナック)

ファナックは製品ごとの7つの工場を写真と解説で紹介し、興味を持った学生を実際の工場へ誘っています。

作り方

写真と解説で巡る

業種

産業用ロボット・工作機械の制御装置

何をしたか

新卒採用サイトで製品ごとの7つの工場を写真と解説で紹介

どう使っているか

採用サイトに常設し、ページの最後でインターンシップなどへの来訪を呼びかける

ここから分かること:オンラインの見学を現地見学の代わりではなく、現地に来てもらうための入口にしています。見学を受け入れられる回数が限られる工場ではこの形にすると興味を持った学生だけを現地に呼べます。

2-2 大同メタル工業:食堂や会議室まで撮影して職場の雰囲気を伝える

大同メタル工業_VR工場見学.png

【画像】大同メタル工業「VR工場見学」(出典:大同メタル工業)

大同メタル工業は作業場だけでなく食堂や会議室まで撮影し、学生向けの工場見学に使っています。

作り方

実在の工場を撮影

業種

軸受

困っていたこと

現地に来られない学生には工場の雰囲気が伝わらない。見学は説明スタッフの予定や機械の稼働に合わせて組む必要がある

何をしたか

工場内と食堂や会議室をVR映像とフロアマップで見せる

どう使っているか

採用活動で学生向けの工場見学として使う。学生からは「フロアマップとVR映像の組み合わせが非常に分かりやすかった」という声が出ている

ここから分かること:食堂なども見せれば働く一日の流れまで伝わります。見せる範囲を決めるときは作業場以外の場所も候補に入れましょう。

2-3 酒井化学工業:中継では伝わらなかった工場の様子を3D空間で再現する

酒井化学工業_metatellの3D工場.png

【画像】酒井化学工業がmetatellで作った3D工場(出典:Urth)

酒井化学工業は中継では伝わらなかった工場の様子を3D空間で再現し、名刺やメールで学生に届けています。

作り方

3D空間を一から作る

業種

合成樹脂製品(梱包資材)

困っていたこと

Web会議で工場を中継したが学生は見たい場所を選べず、騒音で音声も聞き取りにくかった

何をしたか

約3か月かけて設備の配置や人と機械の作業分担まで3D空間で再現

どう使っているか

採用パンフレットやメールの署名、学校訪問時に配る名刺などに、メタバース空間を体験できURL・QRコードを掲載しています

ここから分かること:騒音のある工場では中継より3D空間のほうが伝わります。名刺やメールで配れば採用サイトを見に来ない学生にも届きます。

3. オンライン工場見学を採用のどの場面で使うか

作っても学生に見てもらえなければ効果は出ません。採用サイトに掲載・設置だけではページにたどり着かない学生もいます。

3社は採用の流れの中でそれぞれ別の場面で使っています。会社を知ってもらう段階から現地に来てもらう段階まで幅広く使えます。

採用の流れとオンライン工場見学 (1).png

【図2】採用の流れとオンライン工場見学を使う場面

作る前に「どの場面で誰に見せるか」を決めておくと作り方も選びやすくなります。

4. 自社に合うオンライン工場見学の作り方の選び方

作り方を先に決めると見せたい場所が撮れずに作り直すことになりかねません。まずは見せたい場所をそのまま撮影して公開できるかを確かめましょう。

機密の設備や取引先名はぼかせば公開できます。ただしぼかす場所が多いと見せたいものが伝わりません。見せたい場所を撮影して公開できるなら「写真と解説で巡る」か「実在の工場を撮影」が向いています。撮影できないなら「3D空間を一から作る」を選びましょう。

オンライン工場見学の選び方 (1).png

【図3】オンライン工場見学の作り方の選び方

5. よくある質問

5-1 撮影できない場所がある場合はどうすればいいですか

一部であれば機密の設備や取引先名をぼかして公開できます。見せたい場所そのものを撮影できないときは3D空間で再現する方法があります。

5-2 設備が変わったら作り直しが必要ですか

写真と解説なら変わった設備の写真を差し替えるだけで済みます。撮影や制作を外部に頼む場合は設備が変わったときにどこまで直してもらえるかを契約前に確かめておきましょう。

5-3 会社説明会でも使えますか

使えます。3D空間なら学生と社員がアバターで同じ場所に集まれます。工場を見せたあとにそのまま個別の質問も受けられます。

6. まとめ

採用向けのオンライン工場見学は「写真と解説で巡る」「実在の工場を撮影」「3D空間を一から作る」の3つの作り方から選べます。最初に確かめたいのは見せたい場所をそのまま撮影して公開できるかどうかです。作ったあとは採用サイトに置くだけでなく、名刺や説明会など学生に届ける場面まで決めておきましょう。

どの作り方が合うかは自社と条件の近い会社の事例を見比べると判断しやすくなります。

7. 製造業の採用向け オンライン工場見学 事例集

この記事の3社を含む製造業9社が何に困り、オンライン工場見学をどう使っているかを同じ項目で並べ、1冊の事例集にまとめました。作り方ごとの違いや採用で使っている場面も載せています。

製造業向けオンライン工場見学資料 (1).png