メタバース記事 2021.12.20

NFTとメタバースはどう関係するのか

最近ではNFTとメタバースという言葉がよく聞かれます。ソーシャルメディア大手のフェイスブック(Facebook)は2021年10月28日、Web3.0あるいはメタバース(metaverse)と呼ばれるインターネットの未来に向けて、社名を「Meta(メタ)」に変更すると発表しました。そしてこのメタバースを実現するにはNFTという技術が必須だと言われています。メタバースとNFTはどうかかわっていくのか事例も踏まえながら見ていきましょう。

そもそもNFTとは?

NFTとは、「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ」のことです。暗号資産(仮想通貨)と同じく、ブロックチェーン上で発行および取引されます。従来、デジタルデータは容易にコピー・改ざんができるため、現物の宝石や絵画などのような資産価値があるとはみなされませんでした。

 この状況を変えたのがブロックチェーンです。ブロックチェーン上のデジタルデータは、参加者相互の検証が入ることでコピーや改ざんをしにくくし、デジタルデータの資産価値を持たせられるようになりました。ビットコインが数百万円でやり取りできるのは、この仕組みのおかげです。

 これまでも、デジタルデータに電子透かしを入れるなどの方法はありましたが、コピーや改ざんを直接防ぐ技術はこれまでありませんでした。デジタルデータに唯一無二の価値を持たせることを可能にしたのがNFTなのです。

 NFTの出現に期待できる分野は多いです。デジタルアートはもちろん、ゲームやマンガ、デジタルジャケットの限定版などは利用が期待できます。

メタバースのなかのNFT 

そもそもメタバースとは?

メタバース(Metaverse)とは、メタ(meta-)と宇宙(universe)を組み合わせた造語です。SF作家のニール・スティーヴンスン氏が1992年に発表した小説「スノウ・クラッシュ」が初出とされています。小説に登場するネット上の仮想世界をメタバースと呼びました。それが転じて、近年はインターネット上に展開される先進的な仮想空間サービスを指す総称として、メタバースという用語が用いられるようになりました。

オープンメタバースとクローズドメタバース

 オープンメタバースとは誰もがどんなデジタルやフィジカルな体験・世界にも行くことができ、各エコシステムで作ったアセットや購入したものが他の世界にも持って行けて、それが世界を作った会社やプロバイダーのものではなく、個人が所有する環境です。今のデジタル世界では、プラットフォーム間で同じアバターで移動や情報・アセットの持ち運びが難しいです。この現在の状態で実現しているメタバースはクローズドメタバースであると言えます。

 各社がどのようなメタバースを目指しているかは以下の図の通りです。Lo-Fi・Hi-Fiとはアクセスするデバイスの性能を意味しています。

メタバース、NFT

【参照】Outlier Ventures Medium

実際のメタバースでのNFTの使われ方の実例紹介4選

1:Decentraland

メタバース、NFT

【参照】https://www.exodus.com/blog/what-is-decentraland/

スタートアップのDecentralandは、メタバースを構築する際にICOにて2400万ドルの資金をわずか数十秒で調達し、多くの注目を集めました。

2015年に誕生したDecentralandは、名前が示す通り分散型のメタバースということで話題になりました。イーサリアムブロックチェーンベースのDecentralandは、LANDと呼ばれるNFT化された土地を基盤とする仮想空間を、アバターにて歩き回ることができます。

アバターのファッションやLAND上に設置されるオブジェクトなどもNFTとして作成することができ、それらを販売することもできるのが特徴です。

またDecentralandは、ネイティブトークンMANAを発行し、メタバース内の通貨として利用しています。日本国内においてはMANAを取り扱う仮想通貨取引所がないためDecentralandに参加するのは難しいですが、ブロックチェーンベースのメタバースとしては古参の一つです。

2:cell space

CELLSPACEは”生命体のような建築”をコンセプトとして制作されたデジタルアーキテクチャーです。NFTの特性を活かすことで、現実空間では実現できない、生命体のように空間(=CELL)が増殖・変化する想像をこえた有機的な建築作品となっています。CELLSPACEの特徴としては空間の増殖、変更、体験、取引、履歴があげられます。ある特定の条件から空間が増殖し、売買時テナントの利用方法に伴い、空間(=CELL)の変更を設計者と共に行えます。

CELLSpace

また、VRを用いてCELLSPACEの空間内を自由に、リアルに体験が可能です。

<iframe src=”https://plus-field.com/3u6Lbka?embed_token=null” style=”width: 1024px; height: 768px;” allow=”microphone; camera; vr; speaker;”></iframe>

!!https://u-rth.com/cellspace_nft/のVR空間の体験を埋め込む

!!

さらにNFTを使用することで空間の所有者の履歴が残るため、空間の取引が可能になります。そして購入した空間はコレクション又は不動産として所有できます。また、一定期間の所有により増えた空間(=CELL)は売買が可能です。

3:Axie Infinity

メタバース、NFT

【参照】https://bittimes.net/news/95062.html

 AxieはNFTコレクタブルのCryptokittiesの直後の2017年末に作られた、ポケモンとCryptoKittiesを混ぜ合わせたゲームとして考えられました。

 ユーザーはゲーム内のモンスター(Axie)をNFTとして購入して、お互いバトル出来るようになっています。Aixeでバトルするとポイント・トークンをもらって、それをリアル通貨に変換できるので、ゲームを遊ぶと稼げる仕組みを作っているいわゆるPlay-to-Earnモデルをとっています。

 この時NFTを利用することで、お金を稼げる仕組みが開発者ではなく、プレイヤーたちが作る経済圏によって生むことができています。これが従来のPlay-to-Earnモデルのゲームと異なる点です。

4:The sandbox 

メタバース、NFT

【参照】https://twitter.com/thesandboxjp/status/1267421068471308289

The Sandboxは、2012年に携帯電話向けに開発されたゲームプラットフォームをベースとする伝統的なゲームシリーズの最新版です。2018年8月にAnimoca Brandsという台湾の企業によって買収され、ブロックチェーンを基盤としたメタバースプラットフォームとして発展を続けています。

最新版のThe Sandboxは、3Dボクセル(ブロック)による仮想世界で、物や建物を作るなど様々なゲーム体験ができます。ユーザーは、所有する土地(LAND)やキャラクター、アイテムなどをイーサリアムブロックチェーンベースのNFTとして売買することも可能です。

The Sandboxは、ネイティブトークンSANDを発行し、メタバースにて利用できる主要トークンとして利用します。The Sandboxにおいてコンテンツ制作者は、ゲームのアセットやゲーム体験を収益化することが可能になるのが特徴です。

まとめ

メタバースの世界の中にNFTはどのように関わって来るのか、どのような役割を例を交えて果たすかみてきました。NFTはメタ-バース参加者の経済的なインセンティブを与えることができたり、独自の経済圏を構築することに貢献しているため、NFTはメタバースにに必須の要素であると言えます。現在メタバースという言葉をよく耳にするのはこのNFTという技術の発展による貢献も大きいのではないでしょうか?

メタテルで理想のメタバースを構築しよう!

新しいオンラインコミュニケーションツールであるメタバースをご活用企業様の思い通りに、UI、空間、機能をカスタマイズできるシステムです。マーケティング、採用でのメタバース活用に最適なツールとなっています。

サービス詳細
Contact Urthについてのお問い合わせはこちらから