メタバースの美術館、興味はあっても少しハードルが高いと感じていませんか?
どんな美術館があるのか、どんな機材が必要なのかなど、知らないことが多いとどこから手をつけたらいいか分からないですよね。
本記事では、具体的な美術館を4つ紹介し、各美術館の特徴やそこに訪れるために必要な機材や料金、体験する手順を説明するので、読めばすぐにメタバースの美術館を体験できます。
メタバースの美術館ならではの特徴も併せて案内するので、ぜひご覧ください。
メタバースの美術館とは?
メタバースの美術館とは、文字通りメタバース上に存在する美術館のことです。なんとなく想像はできても、なかなかピンと来づらいですよね。それは「メタバース」とは何なのかがわかっていないからです。メタバースとはそもそも一体何なのかということをおさらいしておきましょう。
メタバースとは
メタバースとは、コミュニケーションを取ることができる仮想空間のことです。
ゴーグルのようなヘッドマウントディスプレイをつけるイメージが強い方もいるかもしれませんが、必ずしもそのような機材が必要な訳ではありません。
例えば『Minecraft(マインクラフト)』や『あつまれ どうぶつの森』もコミュニケーションを取ることのできる仮想空間、すなわちメタバースに当てはまります。そう考えるとメタバースとは何かを想像しやすいかもしれません。
つまりメタバースの美術館とは、リアルではない仮想の空間、大抵はオンライン上の空間にある美術館を指します。
メタバースの美術館ならではの特徴
では、美術館が仮想の空間(オンライン)にあることで、リアルとはどのような違いが生まれるのでしょうか?一言でいうと物質的な制約がなくなります。これが何を意味するかというと、これまで物質的に不可能だった体験が可能になるのです。
具体的には以下の3つの体験が可能になりました。
それぞれ説明します。
場所に縛られずに作品を鑑賞できる
一般的にメタバースは、インターネット環境さえあれば、世界中どこからでもアクセスすることができます。そのため、今いる場所に縛られずに、世界中どこからでも作品を鑑賞することが可能です。
これまでは興味のある作品を鑑賞しようと思っても、実際にその作品がある場所に足を運ぶしか手段がなく、鑑賞できる作品に制約がありました。メタバースで場所を選ばず世界中の作品を鑑賞することができると想像すると、可能性が広がりますよね。
臨場感のある鑑賞体験ができる
メタバースの美術館は、リアルな作品を展示しているわけではないので、誰かが作品を傷つけるなどして損失を受けるといった可能性がありません。
そのため、リアルの美術館のように展示するときにガラスケースの中に作品を入れて保護する必要がなく、至近距離まで近づいて作品を鑑賞することができます。
メタバースの美術館は「所詮リアルの美術館には勝てない」と思っていたかもしれませんが、至近距離で作品を鑑賞することで体験できる臨場感はメタバースならではです。
展示空間から新たな芸術的価値を見出すことができる
メタバースは物質的な制約がないので、美術館の建物や展示空間自体も可変的です。これまでの美術館は、一度建物を建設してしまったら、それ以降大幅に空間を変化させることはできませんでした。
しかし、メタバースでは展示空間自体を変えることが可能なので、美術館らしくない空間を作って作品を展示し、それを鑑賞することができます。
例えば、空中に作品を浮かせたり、水中や雨が降る中に飾ったりといった作品に合わせた演出を施すことも可能です。芸術作品と展示空間との相互関係によって、新たな芸術的価値を見るのも面白そうですね。
メタバースの美術館4選
では、メタバースに存在する美術館には、一体どんなものがあり、どんな体験ができるのでしょうか。ここでは特徴の異なる以下の4つを紹介します。
- 高精細の色味や質感を体験できる「MiraVerse®(ミラバース)ミュージアム」
- 世界の名画を堪能するなら「Google Arts & Culture VR」
- アマチュアを含む幅広い芸術家の作品を観るなら「Musee Dezentral」
- マツコ会議で話題の日本人クリエイターの作品が気になる方に「メタバース”The Sandbox”【NFT美術館】」
それぞれ順番に紹介します。
高精細の色味や質感を体験できる「MiraVerse®(ミラバース)ミュージアム」
凸版印刷の手がける「MiraVerse®(ミラバース)ミュージアム」は、印刷会社である強みを生かし、色味や質感が忠実に再現された絵画を楽しめるのが魅力の美術館。普通の美術館ではまずできない作品の裏面まで見ることができます。
リアルの美術館では見られない細かな部分まで作品を堪能してみたい方は、まず「MiraVerse®(ミラバース)ミュージアム」を訪れてみてはいかがでしょうか。
「MiraVerse®(ミラバース)ミュージアム」を体験するためにかかる価格や必要な機材は下記の通りです。
- 価格:無料(キャンペーン期間中)
- 必要な機材:ヘッドセット(ヘッドセットなしでも体験可能)
体験する手順
機材などの準備ができたら、下記の手順に従って体験しましょう。
- VRChatアカウントを取得する
- (ヘッドセットを使用したい場合)機材をセットアップ
- 公式HPから入館する
世界の名画を堪能するなら「Google Arts & Culture VR」
ゴッホやレンブラント、葛飾北斎といった世界的な巨匠の名画を楽しみたい方におすすめしたいのが、Googleの提供する「Google Arts & Culture VR」です。
リアルでは各地を巡回していて、なかなか目にすることができないような名作でも、「Google Arts & Culture VR」なら細部を拡大したり、専門家によるガイドを聞きながらゆっくり鑑賞することができます。
利用するにはヘッドセット等の機材が必要ですが、名画を独り占めできる贅沢な体験は見逃せません。
「Google Arts & Culture VR」を体験するためにかかる価格や必要な機材は下記の通りです。
- 価格:無料
- 必要な機材:Daydream 対応のヘッドセット(※Daydream VR ソフトウェアのサポートは終了していますが、互換性のあるビューアとコントローラを使用して VR コンテンツを見ることは可能)
- Daydream 対応のスマートフォン(Google Pixel など。一覧はこちら)
体験する手順
機材などの準備ができたら、下記の手順に従って体験してみましょう。
- 「Google Arts & Culture VR」のアプリをダウンロードする
- ヘッドセットをセットアップ
- アプリから入館する
アマチュアを含む幅広い芸術家の作品を観るなら「Musee Dezentral」
「Musee Dezentral」はアーティストやアートコレクターなどが幅広く作品を展示しています。「アーティストを含むアート界の構造ごと変える」というコンセプトのもと作られたこのメタバース美術館には、レンタル料を払うことで誰でも出展できるスペースがあります。
インターネット技術を使ってアートの課題を解決し、裾野を広げることを目的としているため、スマートフォンからもアクセスできるのも嬉しいポイント。さまざまな芸術家の作品を鑑賞したい方にぴったりの美術館です。
「Musee Dezentral」を体験するためにかかる価格や必要な機材は下記の通りです。
- 価格:無料
- 必要な機材:ヘッドセット(ヘッドセットなしでも体験可能。スマートフォンからでもアクセスできます)
体験する手順
機材などの準備ができたら、早速「Musee Dezentral」に入場してみましょう。入場はこちら。
マツコ会議で話題の日本人クリエイターの作品が気になる方に「メタバース”The Sandbox”【NFT美術館】」
2022年1月22日にテレビ番組『マツコ会議』で紹介され話題になったクリエイターをご存じですか?The Sandboxというブロックチェーン内に自分の土地を持ち、自らの美術館を建てているいけもとしょうさんです。
ボールペンで描いた作品を展示した美術館が話題を呼んでいる今注目の日本人クリエイターの美術館へも、手軽に訪れることができます。
「メタバース”The Sandbox”【NFT美術館】」を体験するためにかかる価格や必要な機材は下記の通りです。
- 価格:無料
- 必要な機材:ヘッドセット(ヘッドセットなしでも体験可能)
体験する手順
機材などの準備ができたら、早速「メタバース”The Sandbox”【NFT美術館】」に入場してみましょう。入場はこちら。
メタバースの美術館を体験するときの注意点
魅力的な体験のできるメタバースの美術館ですが、利用にあたっては、VR酔いや視力に影響を及ぼす可能性、また事故や怪我の恐れもあります。メタバース体験を存分に楽しむために、これらへの対策を頭にいれておきましょう。
VR酔いへの対策
VR酔いは、いわゆる乗り物酔いと同じような症状です。ヘッドセットをつけてメタバースを体験する際の視覚情報と身体感覚の不一致によって起こると推察されています(出典:Reason, J. T.; Brand, J. J. (1975). Motion sickness. London: Academic Press)
VR酔いを防ぐには、下記の点に注意しましょう。
- 乗り物酔いしやすい方、体調がすぐれない方、睡眠不足の方は利用を控える
- 利用中に体調不良を感じたら、使用を中断し、休憩を取る
視力への影響への対策
ヘッドセットから発する光はテレビやPC、スマートフォンと同様にブルーライトなので、視力が低下する懸念があります。
また、ヘッドセットの種類によっては、お子様の斜視を引き起こす可能性があります。
ヘッドセットには、「単眼」と「二眼」の大きく二種類が存在しているのですが、「二眼」を目の発達が十分でないお子様が着用することで斜視になる可能性が指摘されています。
視力への影響を防ぐには、下記の点に注意しましょう。
- ヘッドセットの対象年齢を確認する
- 光の刺激に弱い方、斜視や複視などの視力の異常や眼科的疾患のあるお子様、眼科に通っているお子様は利用を控える
- 使用後に視力の異常が見られたら、医師の診察を受ける
事故や怪我への対策
ヘッドセットは周囲の視覚的な情報を遮断してしまうため、なにかにぶつかってしまったり、転倒してしまったりすることによる事故や怪我のおそれがあります。
事故や怪我を防ぐには、下記の点に注意しましょう。
- 周囲の人にメタバースを利用することを事前に伝えておく
- 事前に段差や落下物がないことや、両腕を広げたときにものにぶつからないかを確認する
まとめ.自分にあったメタバースの美術館を体験しよう
4つの美術館を見てきましたが、あなたの興味を引くものはありましたか?
今回紹介した4つの美術館のうち、3つの美術館は高額なヘッドマウントディスプレイを購入しなくても楽しむことができ、また全ての美術館が入場料を支払うことなく体験できるなど、いますぐ気軽に体験できることも分かりました。
アートの巨匠の作品を鑑賞できるものから、アマチュアの作品が揃うもの、美術館ごと個人が所有して展示を行っているものなど、それぞれが全く異なる個性を持っているメタバースの美術館。あなたにあった美術館で、これまでとは全く異なる新しい鑑賞体験を楽しみましょう。
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