メタバースの利用がますます身近になり、特別なハードウェアなしでブラウザからアクセスできるプラットフォームが増えています。
この記事では、ブラウザ型メタバースの特徴やメリット、各プラットフォームの紹介、具体的な事例を通じて、その魅力と活用方法について詳しく解説します。
プライベートでの利用からビジネスでの活用を考えている方まで、この記事を読んでブラウザ型メタバースへの理解を深めてもらえれば幸いです。
ブラウザで開くメタバースとは
ブラウザで開くメタバースとは、専用のアプリやハードウェアを必要とせず、ブラウザから直接アクセスできる仮想空間のことです。
多くは、ウェブサイトからアクセスが可能です。
メタバースは、ブラウザで開くメタバースの他にも、いくつかの分類があります。
それぞれの特徴についても解説します。
メタバースの2分類アプリ型(SNS型)とブラウザ型(web型)
メタバースは、大きく分けてSNS型とブラウザ型の二種類に分けられます。
SNS型のメタバースの特徴は、アプリダウンロードや会員登録が必要なことがほとんどです。ユーザーには、できうる限り長く自社のメタバースで過ごしてもらいため、アプリケーションをインストールしてもらい、自社のメタバースに囲い込むことを目指す企業が多いです。囲い込みの戦略としては、ユーザーが選択したプラットフォームでカスタマイズしたプロフィールやアバターを他のプラットフォームに移行できないといった措置をしていることもあげられます。
ユーザーも自分の知り合いが使っているプラットフォームを使う傾向が多く、ユーザーの奪い合いをサービス提供サイドが競っています。。
この分野のメタバースサービスの例は、海外ではRobloxやFortnite、ZEPETO、cluster、VRchatです。
一方ブラウザ型は、アプリのダウンロードは必要なくブラウザ上でメタバースにアクセスできます。多くはweb上に公開されており、ウェブサイトのようにグーグルなどの検索でたどり着くことができます。
代表例としてはV-airやDOOR、が挙げられます。
SNS型とブラウザ型について詳しく知りたい方やどちらが自社に向いているのか気になる方は「自社はメタバースを導入するべきなのか?2つの判断基準をもとに解説」をご覧ください。
ブラウザでメタバースを利用するメリット
ブラウザを利用するメリットは大きく下記の2つになります。
様々なデバイスからアクセスでき、専用機器を準備しなくても利用可能
ブラウザ対応のメタバースは、パソコンやスマートフォン、タブレット、VRヘッドセットなど、さまざまなデバイスからアクセスできます。VR機器などの専用ハードウェアやスペックの高いPCでしか動かないといったことがなく、特別な準備する必要がなく、手軽にメタバースを楽しむことができるのが特徴です。
ダウンロード・インストール不要で手軽に始められる
アプリを利用する際にダウンロードやインストールが面倒だと感じる人も多いでしょう。しかし、ブラウザから利用できるメタバースでは、その手間が不要ですぐに始められます。また、URLを共有するだけで簡単に他の人にメタバースを紹介でき、Web上での集客も容易に行えます。
ブラウザで利用可能なメタバースサービス7選
ブラウザで利用できるメタバースについて理解を深めたところで、実際にどんなサービスがあるのか知りたい方も多いと思います。
今回紹介するラウザで利用可能なメタバースサービスは、以下の8選です。
- V-air
- V-expo
- Fabeee Metaverse Package
- Virtual Market
- めちゃバース
- バーチャルOKINAWA
- DOOR
この章では、ブラウザで利用可能なメタバースプラットフォームの概要と特徴について、それぞれ解説します。
①V-air
「V-air」は、株式会社Urthが提供するメタバースプラットフォームで、様々な大手企業や自治体の地方創生に利用されています。
V-airの特徴は、利用する各企業がそれぞれ独自の機能を追加できる点です。例に挙げると、オリジナルアバター機能で、V-airを利用する際に、企業毎の個別アカウントを作成すると企業のオリジナルアバターが使用出来るといった体験をすることができます。
また、目的に沿ったオリジナルの空間デザインをメタバースに取り入れているため、V-airを利用する企業がメタバースで伝えたい内容が空間に表現されています。
V-airの詳細については、以下のページをご覧ください。
②V-expo
「V-expo」は、株式会社m-Labが提供するメタバースプラットフォームです。
パソコンやスマホのブラウザから簡単に利用できます。オンライン展示会や社内イベント、婚活イベントなど、様々なイベントに対応しています。
V-expoの詳細については、以下のページをご覧ください。
③Fabeee Metaverse Package
「Fabeee Metaverse Package」は、株式会社Fabeeeが提供するメタバースプラットフォームです。パッケージ化されたプラットフォームで、コストを抑えつつメタバース空間を構築できます。
数万点のアセットを自由に選択して企業独自のメタバース空間を作り出せるのが特徴です。
Fabeee Metaverse Packageの詳細については、以下のページをご覧ください。
Fabeee Metaverse Package 公式ホームページ
④Virtual Market
「Virtual Market」は、株式会社HIKKYが主催する世界最大のバーチャル空間でのマーケットイベントです。メタバース内の会場で、アバターやその衣装、アクセサリーなどの3Dモデルを売買できます。
出展サークル数、来場者数、出展企業数で世界最多を誇り、ギネス世界記録に認定されています。多言語対応でブラウザからも入場可能であり、世界中のどこからでも物理的な距離を感じずに参加できます。
Virtual Marketの詳細については、以下のページをご覧ください。
⑤めちゃバース
「めちゃバース」は、株式会社ハシラスが提供する大規模イベントにも対応できるメタバースプラットフォームです。数千名規模のイベントに対応可能とされています。
特徴としては、3つのプラン(ミニマムプラン、サポートプラン、スタンダードプラン)から選べ、予算やイベントの規模に応じて利用できます。数千人規模の大規模なイベントを開催することも可能となります。
めちゃバースの詳細については、以下のページをご覧ください。
⑥バーチャルOKINAWA
「バーチャルOKINAWA」は、株式会社あしびかんぱにーが提供する沖縄を再現したメタバースプラットフォームです。コロナウイルス感染症の影響で旅行が制限される中、沖縄に訪れたい人々の要望に応えて登場しました。
ブラウザから沖縄の街並みや首里城などの観光名所を探索できます。オリオンビールでのバーチャル飲み会や沖縄の伝統芸能を楽しむこともでき、多様な楽しみ方が可能です。
バーチャルOKINAWAの詳細については、以下のページをご覧ください。
⑦DOOR
「DOOR」は、株式会社NTTコノキューが提供するメタバースプラットフォームです。ブラウザからアクセス可能で、PC、スマートフォン、ヘッドマウントディスプレイなど幅広いデバイスに対応しています。
専用アプリ不要で利用でき、アバターを介したコミュニケーションやオリジナルメタバース空間の作成が可能です。
企業イベントやバーチャルショップ、バーチャル学校など多目的に利用が可能です。
DOORの詳細については、以下のページをご覧ください。
ブラウザ型メタバースの活用事例2選
では、実際に活用を行っている自治体や企業の事例を2つご紹介します。
- ①埼玉県:埼玉県がバーチャル空間上で埼玉の魅力を体感することができる「バーチャル埼玉」をオープン
- ②富士フイルム:写真愛好家向けメタバース 「House of Photography in Metaverse」オープン
①埼玉県:埼玉県がバーチャル空間上で埼玉の魅力を体感することができる「バーチャル埼玉」をオープン
「バーチャル埼玉」は、2023年11月14日にオープンしたデジタルプラットフォームで、埼玉県の魅力をバーチャル空間で体験できます。このプロジェクトは、県内外に対して埼玉県の魅力を新しい形で発信することを目的としています。
バーチャル埼玉は無料でアクセス可能で、利用者は公式WEBサイトから直接アクセスでき、パソコンやスマートフォンなど多様なデバイスに対応しています。アプリのダウンロードや会員登録は不要で、すぐに体験を始めることができます。
埼玉県の魅力を再発見し、県のイメージアップと政策の認知度向上を図ることを目指しています。特に、さいたまスーパーアリーナや川越の蔵造りの町並みなど、埼玉の象徴的なスポットをバーチャルで再現しており、これらの場所でイベントを開催する予定です。
特設サイトでは、バーチャル埼玉の入場方法、空間内の案内、イベント情報などを提供しています。バーチャル空間では、リアルとは異なる体験が可能で、県庁の各課が設置するPRブースで、埼玉の多様な魅力を楽しむことができます。
バーチャル埼玉は、メタバースシステムV-airが利用されています。(2024年現在)
②富士フイルム:写真愛好家向けメタバース 「House of Photography in Metaverse」オープン
富士フィルムは2024年2月に写真愛好家向けメタバース 「House of Photography in Metaverse」をオープンしました。「HoP in Metaverse」は、デジタルカメラのショールーム、ギャラリー、およびユーザー交流スペースを含むバーチャル空間を提供し、写真愛好家たちとより直接的に結びつくコミュニケーション空間を実現しています。
空間は、エントランスホール、ショールーム、ギャラリー、コミュニティエリア、アリーナの5つの主要エリアで構成されています。これらのスペースは、ユーザーがアバターとして活動し、製品情報の収集、フォトセミナーへの参加、オンライン写真展覧、商品購入などが行えます。また、ユーザーは製品に関するアドバイスを提供するアバターコンシェルジュと直接相談も可能です。
このプラットフォームの目的は、時間や場所の制約なくユーザーに対して直営写真店と同等のサービスを提供し、写真愛好家たちが自由に交流し、共有する場を提供することです。また、フォトコミュニティの育成を通じて、写真愛好家たちが当社製品とサービスに深く関わることを促進することです
ユーザーは無料会員サービスに登録することで、全エリアのサービスを利用でき、各種イベントや直接的なコミュニケーションが享受できます。このメタバースでは、写真愛好家が自身の作品を展示したり、他の愛好家や専門家と直接交流することが可能です。
HoP in Metaverseは、V-airをベースに構築されています。
まとめ
近年では、メタバースの利用が身近になり、特別なハードウェアなしでブラウザからアクセスできるプラットフォームが増えています。
この記事では、各メタバースのそれぞれの特徴やメリット、ブラウザメタバースのプラットフォームや具体的な活用事例を解説しました。
今後、ブラウザ型メタバースはそのアクセス性から一般的に普及していき、現在のwebサイトと同じように各社が一つ持つ時代がやってくると考えられますので、今のうちから様々なサービスに触れておくと良いでしょう。
更新日:2024年6月6日
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