text:
Ryuto Honbu
突然ですがみなさん、『VR』と聞いて何が思いつくでしょうか?
ゲーム・アトラクションなど非日常感を体験できるイメージだと思いますが、
近年では生活に欠かせない【ショッピング】にもVRが活用されています。それが【VRコマース】です。
VRコマースでは、オンライン上に仮想空間を作って実際の店舗のように接客を提供することができます。
Eコマースでは実現できなかったより詳細な商品情報や顧客体験を提供できるため、購入率のアップだけでなく顧客満足度の向上が期待できるというメリットがあります。一度訪れたら、二度と忘れることができなくなるようなインターネット上での販売場を作ることを可能とするのがVRコマースです。
実は、既に国内外の多くの小売企業がVRでお買い物ができるVRショッピング・VRコマースシステムの開発、実施をしています。また、Amazonのような大手企業は、期間限定でVRショッピングサービスの提供を行い、今後どのように自社サービスに組み込んでいくのか検討しているという状態でもあります。
そんな今、実際にショッピングにおいてVRがどのように活かされているのかを今回の記事では、国内のVRショッピングサービスの事例を簡単にまとめてみました。
VRコマースの事例4選
三越モール
大手の百貨店である、三越伊勢丹ホールディングス株式会社は、
伊勢丹新宿本店の仮想店舗(以下、バーチャル伊勢丹)を中心とした新宿東口エリアの一部をVR空間上に再現して、VRコマースを行っていますユーザーは自作のアバターを操作し、バーチャル伊勢丹での買い物やエリア内の散策を楽ムことができます。
バーチャル伊勢丹は24時間アクセス可能で、現実の店舗で行われている催事をバーチャル上でも再現しています。
S-cubism「EC-Orenge VR」
S-cubismが株式会社タッグ、共同印刷株式会社と共同開発した「EC-Orange VR」は、店舗がVRショッピングを導入するためのパッケージシステムです。
もともとECサイトを始めるためのパッケージとしてS-cubismが提供していた「EC-Orange」をよりリアルなショッピング体験にバージョンアップするためにVRコマース機能を導入しました。
VRコマースサービスは
- 実店舗をベースにVR空間上に店舗を再現する
- ECサイトをVR化し理想の店舗をVR空間常に構築する
といった使い方ができ、すでに「セブン&アイ・ホールディングス」や子供向けアパレルブランド「ファミリア」が実際にVR店舗を作り上げています。
今後の方針としてS-cubismは、バーチャルであることを活かした動画配信やクーポン配信などの機能を充実させたいとのことです。
cosme TOKYO -virtual store-
KDDIと美容情報サイト「@cosme」(アットコスメ)を運営するアイスタイルは化粧品を扱うバーチャル店舗「@cosme TOKYO -virtual store-」をVR空間上でオープンしました。「au XR Door」(iOS/Android、無料)からアクセスでき、アプリのコンテンツ一覧から「@cosme TOKYO」をタップしスマホを空間にかざすと、画面上にARドアが出現します。画面をタップするとARドアが開き、バーチャル店舗のVR空間に入れます。スマホをのぞき窓のようにして売り場をさまざまな角度から見られる他、売り場に近づくと実店舗のような手書きの商品説明を確認できます。
VRmall
VRmallは、『5つの可能』を提供しています。
1.ビデオ機能やマイク機能で対面販売を可能に
2.好きなアバターでの入店接客が可能に
3.画面共有での資料共有が可能に
4.VR内でのライブコマースを可能に
5.動画、音楽等で店舗の装飾が可能に
限りなく実店舗と同じ機能を持つVR店舗では、実際の店舗と同様なデザイン性が求められます。 建築の設計ソフトからVRを作り出す技術を確立したことで、建築のデザイナーがVR空間を作成できることを実現しました。 そのため、現実の店舗と同じく、建築デザイナーによってVRmallの店舗はデザインされているところが特徴です。
近年、ファッションブランドなどのECで注目されているライブコマースですが、VRmallでもライブコマースをVR空間で利用できるようになっています。Youtubeでのライブ配信をVR空間内で配信することで、販促会やイベントを開くことが可能です。
普通のライブコマースでは、コメント数によってイベントの盛り上がりをはかるため、インフルエンサーを活用して数百人から数千人を集客することで初めて効果が出ます。その一方で、VR内でのライブコマースでは、参加者がアバターとなって参加するため、イベントの盛り上がりは参加者人数によってはかることができます。そのため、参加者の人数は数十人単位でも現実の販促会と同様な盛り上がりを演出でき、インフルエンサーを呼ばなくてもオンラインイベントでの売り上げを上げることが可能です。
また、対面での販売を実現し好きなアバターになって入店・接客可能になっています。カメラ機能・マイク機能で安心を提供動画をはじめ音楽や写真など共有ができ、さらに画面共有によって商品のわかりやすい販売も可能です。
metaField(旧+Field)
metaFieldでは、株式会社Urthとコミュニケーションコンサルティング企業である株式会社xdayが協働で立ち上げたVRブランドです。
VRプラットフォームの提供だけでなく、VRをはじめとして、SNSなどインターネット上でのコミュニケーションを包括的に支援するサービスとなっています。
お客さんとのコミュニケーション方法のコンサルティングもついており、あたらしい技術を導入することで販路を拡大する企業が目的を達成できるように、システム面、運用面でのサポートが手厚い野が特徴です。実際にVR店舗を利用される企業も増えてきています。電話で行っていた顧客対応を、VR内でのイベントで対応することでお客さんをファンに帰るきっかけを生み出すことができています。
今後さらに、カスタマーサービス・サポートとしての新しい形としても利用が広まっていくと考えています。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
今回は『VRコマース(VRショッピング)』をご紹介しました。
一口に『VRコマース・ショッピング』といっても、実店舗をそのままVRコンテンツに落とし込むものから、独自のインターフェイスでショッピングを実現するものまで、様々なアプローチがああります。
実店舗VSネット店舗という対立構図がイメージされやすいのですが、新しいコミュニュケーションの場としての活用方法もあり、実店舗とネット店舗(VRショッピング)はシナジー効果を生めるものです。
ユーザーの詳細な質問に答えたり、ショップ店員による接客ができたりするのは従来実店舗ならではのメリットですが、VRコマースの実現によって従来のWeb販売では実現できなかった「接客」ができるようになったことを示しています。
この『接客』の強みが活かせる、【アパレル事業】や、使用方法など購入してからの
カスタマーサポートが必要となる【美容(家電)事業】などが今後導入に力を入れていくと考えられます。
うまくVRが活用されれば、事業者にとっても消費者にとっても、便利で楽しい世界が実現されてゆくことでしょう。今後のこの分野の発展が楽しみですね。
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