Hiroki Tanaka
interview & text:
Naoya Matsumura
右の写真に写る青年を見て、果たして皆はどのような印象を受けるだろうか。頼もしそう、真面目そう、大人の余裕がありそう、でも少しおっちょこちょいなところもあるのか…?
そう、人と会うたびに自分の新たな一面を見せワクワクさせてくれるこの青年こそ、今回の箱根アートビレッジプロジェクトの中心の一角を担う男、田中大貴である。
「挑戦者」であり続け、「楽しむ心」を忘れない
早稲田大学創造理工学部建築学科在学しながら、
今回のプロジェクトの協賛会社であるUrthのCOO
を務める。彼は理工学部の中でも特にその多忙さ
で有名な建築学科に居ながら、商学部などほかの
学部の授業に参加し、事業企画について積極的に
学んだ。普通ならば他学科の学業を修めることだ
けで十分満足するひともいるだろう。
ただこの田中大貴という男は少し違った。
若者のコミュニケーション能力の低下が嘆かれる
この時代においても、彼にとっては自分の友人も
知り合いもいない教室で新たな友人を作ることな
どたやすいものだ。
Art Villageプロジェクトでは、エコロジー計画代表
の山崎一彦氏のもとで学びながら、ビレッジ内の建
築の設計を補佐している。
彼の積極性・行動力はどこから来たのだろうか。
そのヒントは彼の半生にあると筆者は考える。
彼は名古屋で生まれたのち、父親の転勤で幼
少期から東京、高知、広島で過ごす。身の回
りの環境が変化することに不安を覚える人は
世の中に多いと思うが、幼少期から目まぐる
しい環境の変化にさらされた彼にとって、新
しい環境に飛び込むことなどためらうわけが
ないのだ。
新しい環境、知らない人たちに臆することな
く積極的な行動をとっていった彼はあらゆる
価値観に触れ続けた。そうして得られた、常
識にとらわれない柔軟な思考をもとに彼はさ
らなる行動を続ける。彼は「挑戦者」なので
ある。
高校までと比べて自分の自由に使える時間が
増える大学生。彼の持ち味はまさに今十分に
発揮され、今、彼は様々なことに挑戦してい
る。
彼は学業に精を出すのはもちろん、塾講師のア
ルバイトや趣味のテニスの他、多岐にわたる分
野に興味を持ち、それらに精力的に取り組んで
いる。
普通の人であれば、ありとあらゆるものに手を
出したら忙しさで疲れてしまうことも多いはず
だ。
しかし、彼に関してはどうやらそれは当てはま
らないようだ。彼はどんなに忙しい、つらい時
でもバイト先、所属サークルなどそれぞれのコ
ミュニティでの活動を常に楽しむ心を忘れない。
そんな「楽しむ心」を絶やさない彼のもとには
年齢性別を問わず、個性豊かな多くの人が自然
と集まってくるのだ。
彼自身も早稲田大学のGapFundProjectsから生まれたWebサービス企業の共同創業者として、さまざまな分野で活動している。
これは、株式会社Urth副代表として、経産省のBeyond 2020 Next Forum に出演した際の動画である
ただ、これまでの文章を読んだ人のなかには「本業の学業はどうなの?」といぶかしむ人もいるだろう。しかし、彼は趣味やバイトで将来にわたって自分のやりたいことをないがしろにする人間ではないということを以下の文章で語っていく。
写真に写る建築物は、彼が大学3年生の後期の授業期間中を通して設計した地域センターである。彼はこの課題に取り組むうえで、何よりもこだわったものがある。それは「木構造のアーチ屋根をかける」ことだ。素人からすればどうしてそれが「あえてこだわる」ものなのかわからないかもしれない。彼の在学する学科には残念ながら木造建築物の構造設計を専門に扱う教授・講師は存在しない。そのため、ほとんどの生徒はあえて木造で作るような無茶はしないのだ。それでも木構造にこだわりたかった彼は、木構造に詳しい先生に授業のたびに相談にいき設計案を修正することを繰り返した。彼は、得意のコミュニケーション能力を生かして、ほかの教授陣とも多くの意見交換を行い、様々な所見を得ていった。最終的に彼の作品は講評にあがることとなった。「無茶だ」と周りに思われていても、自分を信じ貫くことでやりたい事を成し遂げる、まさしく「挑戦者」である彼の姿勢が如実に表れた結果ではなかろうか。
今年の4月から彼は構造デザインの研究室に配属となる。「より多くの建物に木構造を」という彼の夢を追いかけるのにようやく準備が整ったというところだろうか。これからの彼の活動、いや活躍に期待だ。
ありとあらゆるものに「挑戦者」として取り組み続ける、「楽しむ心」を忘れない彼の今の生き方こそが最大の武器ではないだろうか。この文章を読んで、彼と新しいことに挑戦したいと思った人は彼に会ってみることを勧める。
Profile
Hiroki Tanaka
1997年、名古屋生まれ。 幼少期から東京、高知、広島と日本各地を転々とする。 早稲田大学建築学科在学。大学二年生時に商学部の授業を受講し、そこで出会った下境田直也、中高の同級生である植野昌らとともにUrth(2020年1月から株式会社Urth)にを立ち上げる。
人の面白いところを見つけるのが好きで、いろいろな人に会って新しい発見をすることが生きがいの一つ。
面白いそうなことには目がなく、様々なことに取り組む。Art Villageプロジェクトでは、協賛企業であるUrthでの役割のほか、建築学科の知識を生かして、株式会社エコロジー計画代表の山崎一彦氏のもとビレッジ設計の補助をする。
趣味は、旅行とテニス。アメリカに西海岸と東海岸を2019年に旅した。日本で言ったことのない県はあと8つのみで、制覇することが目標。
Hiroki Tanaka
「挑戦者」であり続け、「楽しむ心」を忘れない
interview & text:
Naoya Matumura
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